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初めてオンラインで実施

山スキーのつどい  報告

     11月12日、第23回『山スキーの集い』が Zoom配信の形式で行われました。
   今回は、山スキーという分野だけからではなく、山スキーを楽しむためのスキー上達法という観点から、RENNSCHULE JTC スキースクール代表の山崎元義さんのお話でした。そのおかげでスキーショップに置かせて貰ったチラシを見てという方が4人、遠く京都や静岡から4人の申込みもあり参加者の層が広がりました。
 
 
   当日は山崎さんのお話を楽しみに50人余の参加者がありました。途中、ミュートや自分の画像の消し方がわからない、スライドと講師の姿が映し出されないなど、出したいものと出したくないものがちぐはぐになるトラブルもありましたが、軌道修正成功で時間内に十分やり直ししながら目的を達成することができました。       
   
   最初に最新の山スキー道具でディナフィットのブーツが紹介され、次に山崎元義さんのお話 「スキーヤーと山スキーヤーのためのスキー上達のポイント」でした。以下が概略です。  
 


   
   運動のキーワードは軸です。スキーは、1体重軸(セットポジション)は安定を生み出し、2運動軸が優れたパフォーマンスを生み出し、3重心軸が精度の高い切り換え動作を可能にする。
   1体重軸を正確に作ることにより以下の能力が向上する。①出力(強い力)、②スピード、③柔軟性(可動域の拡大)、④連続性(コントロール)、⑤持久力(スタミナ)、⑥恐怖心の克服 ができる。つまり、安定して目線がぶれなくなる⇒集中力⇒レベルアップ につながる。 
     スキーには、斜面・スピード・風圧…などの不安定要因があるが、不安定を安定に変えるのが「軸」です。軸を考える際に知っておきたい2つのキーワードが、「5ポイント(全体定理)と4スタンス(個人定理)」です。
   個人定理の4スタンスは5ポイントの⑤が個々に違い4つのポイントに分かれることから、4スタンス(個人定理)としています。
   
     

 

4スタンス

重心ポイント

足の内側

 

足の外側

 

踵から9cm前後

 

    ・軸の起点が ②④⑤

    ・座る際に前かがみになる人

 

踵から7cm前後

 

    ・軸の起点が ①③⑤

    ・背筋を立てたまま座る人


日常生活と同じ状況の3/5理論の体重軸ができるのは直滑降の場合のみ両足でバランスよく立って「安定」しているが、ターンをするときは片足に体重が集まり「不安定」なので、不安定を安定に変える最大の武器となるものが、正面から見たときに5ポイントが一直線上に揃い、横から見た場合3ポイントが1直線上に揃った「体重軸(セットポジション)」です。この横から見た場合A1・A2タイプの人は②④⑤、B1・B2タイプの人は①③⑤が一直線上に揃い軸の起点となっている。       体重軸は深層筋により作られている為、軸をそろえると外側の大きな筋肉を運動に使うことができる為、理想の運動ができる。ちなみに軸がそろっていないと、外側の筋肉によりバランスを取ることになる為運動は制限される。
 

   
   スキーブーツは4スタンスに分かれている為、自分のタイプに合ったスキーブーツを選択すると体重軸ができる。4スタンスが合っているブーツを履いて歩行すると平行に近いスタンスで歩ける。逆に自分のタイプに合わないブーツを履くとつま先が外側に開く。自分のタイプに合ったスキーブーツを履くとブーツに足が当たることが少ないし、怪我も少なくなる為、上達と快適双方から考えてもブーツ選びは最も重要なポイントです。      スキーのゲレンデや山スキーエリアは競技スキーのコースが固めてあるのと違い、ソフトコンディションと言える。そうしたパウダーや悪雪を攻略する軸の使い方は、ターンする時には、回転する内側の脚に体重軸を作り、回転外側の脚で運動軸を使い回転エネルギーを生み出します。回転し終えた回転外側の脚をそのまま重心軸とし使い、重心を正確に次の回転内側の脚まで運び、正確な体重軸(セットポジション)を作り、連続した効率的かつ省エネルギーなターンを可能にするといったセミナー内容でした。


    この企画にたいするアンケートは17名の方からいただき「運動軸という考え方ははじめて聞いたので勉強になりました。」、「質疑応答時間が十分にあって、講師のお話もよく理解できた」、「スキーの上達において、滑走時の『恐怖心』の克服は一つのポイントであることが印象に残った」などの感想をいただきました。  



       全国スキー協山スキー部会報告                山遊び通信172号                               ページの先頭へ